M&A支援 ー跡継ぎ探しやデューデリ、契約のご支援ー


多くの小規模事業者が、高齢化や後継者不足により事業の継続に困難を感じている現状は深刻です。しかし、廃業が唯一の選択肢ではありません。このページでは、跡継ぎがなく廃業を考えておられる小規模事業者の方々に向けて、事業売却という解決策について説明させていただきます。

事業売却のメリット

事業売却は、単に事業を手放すことではなく、事業の価値を引き継ぐためのプロセスです。以下に、事業売却の主なメリットを挙げてみます。

1.事業の継続性

  • 事業売却により、事業を次世代に引き継ぐことができます。あなたが築き上げたビジネスを新しい経営者が引き継ぎ、成長させていくことが期待されます。

2.従業員の雇用維持

  • 事業が継続することで、従業員の雇用も守られます。従業員は安心して働き続けることができ、家族も含めた生活が安定します。

3.財務的な利益

  • 事業売却により、現金化することができます。これにより、リタイア後の生活資金や新たなビジネスへの投資資金として活用できます。

事業売却の基本ステップ

事業売却を成功させるためには、いくつかのステップを踏む必要があります。それぞれのステップについて詳しく見ていきましょう。

1. 目的の明確化

まず、事業売却の目的を明確にすることが重要です。目的が明確であれば、適切な買収先を見つける手助けとなります。たとえば、事業継続性の確保や従業員の雇用維持を重視する場合、同業他社や関連企業が理想的な買収先となります。

2. 企業評価の実施

次に、自社の価値を正確に評価することが必要です。以下の指標をもとに企業評価を行います。

指標 説明
売上高 過去数年の売上高の推移
純利益 収益性の指標となる純利益の状況
市場シェア 自社が市場でどの程度のシェアを持っているか
成長性 将来的な成長が期待できるか
財務状況 負債やキャッシュフローの状況
顧客基盤 主要顧客の維持率やロイヤルティ

3. デューデリジェンスの実施

事業売却の前に、デューデリジェンス(Due Diligence)を実施することが不可欠です。以下の項目を確認し、潜在的なリスクを洗い出します。

  • 財務デューデリジェンス: 財務諸表や税務申告書の分析
  • 法務デューデリジェンス: 契約書や法的リスクの確認
  • ビジネスデューデリジェンス: ビジネスモデルや競争環境の評価
  • 人的デューデリジェンス: 従業員の状況や労働環境の確認

4. 買収先の選定

適切な買収先を見つけるためには、信頼できるM&Aアドバイザーやコンサルタントのサポートを受けたり、各都道府県に設置されている 事業承継・引継ぎ支援センター や商工会議所、銀行等のネットワークを活用することが有効です。

5. 交渉と契約

買収先が決まったら、次に交渉と契約のプロセスに入ります。交渉では、売却価格や支払い条件、買収後の経営体制について詳細に取り決めます。契約締結の際には、法務専門家のサポートを受けることで、リスクを最小限に抑えることができます。

6. 売却後の統合

事業売却が成功した後も、買収先企業との統合プロセスが重要です。以下の点に留意して統合を進めます。

  • 組織文化の統合: 新しい組織文化を創り出し、従業員間の協力関係を築く
  • 経営資源の最適化: 重複する部門や業務を見直し、効率化を図る
  • コミュニケーションの強化: 従業員やステークホルダーとの円滑なコミュニケーションを維持する

成功のためのポイント

事業売却を成功させるためには、以下のポイントに注意が必要です。

1. 戦略的な視点を持つ

事業売却は単なる手放しではなく、戦略的な手段です。事業売却の目的を明確にし、それに基づいて戦略を立てることが成功の鍵となります。

2. 専門家の活用

現在、事業承継問題は、大きな社会問題となっておりますので、国や地方自治体、商工会議所、銀行等、様々な機関に相談窓口が設けれています。ただこれらの殆どは相談窓口であり、相談には応じてもらえますが、実際のデューデリや契約書の作成等、M&Aの複雑な実務作業を行ってくれるわけではありません。実際のM&Aには法務、財務、ビジネスの各専門分野のプロフェッショナルのサポートが不可欠です。専門家の知識と経験を活用することで、リスクを最小限に抑えることができます。

3. コミュニケーションの徹底

事業売却のプロセスでは、従業員やステークホルダーとのコミュニケーションが重要です。透明性のある情報共有と、積極的な意見交換を行うことで、円滑な統合を実現します。

4. 柔軟な対応

市場環境や企業の状況は常に変化しています。そのため、計画に固執せず、柔軟に対応する姿勢が求められます。必要に応じて計画を見直し、新しい戦略を取り入れることが成功への鍵です。この時、事業売却の目的を明確だと、変更が容易になります。

5. 財務状況の健全化

事業売却を行う事業は、健全な財務状況を保つことが重要です。税金対策のために過度に節税対策を行ったり、会社資産の個人的利用などは、企業価値を下げ、売却価格に影響するだけでなく、事業承継を困難にします。

おわりに

●「跡継ぎがいないから廃業する」ではなく、事業売却という選択肢を検討してみてください。

事業売却は、あなたが築き上げたビジネスを次の世代に引き継ぐ手段となり得ます。多くの中小企業が直面する課題に対し、M&Aは有効な解決策を提供します。この記事が、事業売却を考えている皆様の参考になれば幸いです。具体的なサポートや相談が必要な場合は、是非お気軽にご相談ください。あなたの事業が持つポテンシャルを最大限に引き出し、次の世代へと引き継ぐお手伝いをさせていただきます。

当事務所は、マイクロM&A士協会の会員です。マイクロM&A士協会には税理士や中小企業診断士等の専門家が多数在籍しておりますので、安心してご依頼ください。

●マイクロM&A士協会は、小規模な企業や個人事業でも気軽にご利用いただける報酬設定です。

M&Aのコンサルタントを依頼するには、大手であれば報酬の下限値が数百万円~数千万円に設定されている所が多く、小規模な企業や個人事業では、事業売却価格よりコンサルタントに支払う手数料の方が高額ということが多くあります。マイクロM&A士協会では仲介手数料の最低額を50万円に設定しておりますので、小規模な企業や個人商店等でも気軽にご利用いただくことが可能です。

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行政書士

楠田 三彦

ご訪問ありがとうございます。行政書士の楠田と申します。私は30年以上家電メーカーに勤務してきましたが、人生の折り返し地点を過ぎ、改めて残りの人生で何をすべきかを考えた時、「人や社会への貢献が実感できる仕事がしたい」と考え、行政書士事務所を開業いたしました。                                      約10年間パナソニック㈱の管理職として多数の事業計画書を作成してきた経験から、補助金申請に係る「事業計画書の作成」を得意としておりますが、現在の超高齢化社会の諸問題に貢献したいとの思いから、相続業務にも注力していきたいと考えております。                                    皆様方のお困り事に寄り添い、「人や社会」に役立つ仕事がしたいと本気で考えておりますので、お困り事がありましたら是非お気軽にご相談ください。全力でサポートいたします。                                                                                                                                【保有資格】                          ・ファイナンシャルプランナー(AFP)                ・消費生活アドバイザー              

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